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ご挨拶

一般社団法人日本特殊教育学会
理事長 安藤 隆男

日本特殊教育学会は、1963年の設立総会を兼ねた第1回大会の開催(東京教育大学)から半世紀余の歴史を数えます。当時は盲学校、聾学校教育の義務制の完成とその教員養成大学・学部が整備され、養護学校の設置、関係学習指導要領の告示、そして養護学校教員の養成課程開設の緒に就いたときです。高度経済成長を背景に、戦後の特殊教育の制度化、振興への胎動を強く感じられる頃でした。1979年の養護学校教育の義務制実施、1993年の通級による指導の制度化、1999年の学習指導要領の改訂による自立活動の成立と個別の指導計画の作成義務付け、そして2007年の特殊教育から特別支援教育制度への転換など、この間は、まさに特殊教育にとって激動のときでありました。本学会は、戦後のわが国の特殊教育とともに歩んできたといえます。2012年の大会は50回の節目を迎え、つくば国際会議場で多くの参加者を得て開催したところです。

さて日本特殊教育学会は、今後の半世紀を展望して、いくつかのビジョンに基づく事業の充実を企図しています。第一は、事業の国際化です。わが国の特別支援教育に係る学術成果や教育実践の独自性を国際発信するため、独立英文誌Journal of Special Education Researchを刊行しました。加えて、東アジア地域における学術ネットワーク構築のために韓国、台湾の特殊教育学会との学術交流、連携をすすめているところです。取組やその成果の可視化を図るとともに、広く会員の利益に供する活動の充実を図ってまいりたいと考えております。第二は、事業の地域化です。本学会の特徴の一つは、会員のうち多様な実践の場に勤務する実践研究者が多くを数えることです。特別支援学校の教員をはじめとして矯正、福祉、医療などの関連分野の実践研究者です。わが国ではインクルーシブ教育システムの構築において、特別支援教育の充実は不可欠であるとの立場から諸施策が立案されています。本学会は、学術研究の活動を通して地域における特別支援教育の充実に貢献しようとするものです。2014年度から試行的な事業として特別支援教育に係る実践研究助成事業を立ち上げたところです。

本学会は、今後も国内外における学術研究の深化を通して特別支援教育の推進に尽力してまいる所存です。会員の皆様には引き続きご理解とご協力を賜りますことをお願い申し上げる次第です。また、本学会の活動の趣旨にご賛同いただける方の入会を歓迎いたします。

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